築古戸建てを買う前に確認したい10の注意点|安さだけで買うと危険?

安い築古戸建てに隠れた購入リスクを確認する大家のイラスト 築古戸建ての購入
購入価格の安さだけでなく、接道・災害・建物状態・総投資額まで確認します。

「200万円、300万円で戸建てが買えるなら、家賃5万円でも十分利益が出るのでは?」

築古戸建てを探していると、そんな魅力的な物件を見つけることがあります。

確かに、戸建て賃貸は購入価格を抑えられれば高い利回りを狙えるのが魅力です。

一方で、物件価格が安くても、購入後に大きな修繕費が発生すると収支は一気に悪化します。

特に築年数が古い戸建てでは、室内の見た目だけでは分からない問題が隠れていることもあります。

この記事では、築古戸建てを購入する前に確認しておきたいポイントを、戸建て大家の目線でまとめます。

見る順番を3分野に分ける建物雨漏り・傾きシロアリ・設備土地・法令境界・越境接道・再建築収支家賃・需要総投資額1つずつ「確認済み」にする

1.雨漏りの跡がないか

築古戸建ての屋根・外壁・基礎・境界を点検する大家
購入前は、屋根から基礎・境界まで建物全体を順番に確認します。

築古戸建てを見るとき、最初にチェックしたいのが雨漏りです。

室内では、

  • 天井のシミ
  • 壁紙の変色
  • 押入れの天井
  • 窓周辺の水跡
  • カビ臭

などを確認します。

注意したいのは、内装が新しくなっている物件です。クロスを張り替えると、以前の雨漏り跡が分かりにくくなることがあります。

そのため室内だけでなく、屋根や軒、外壁なども合わせて確認しておきたいところです。

屋根の修繕は内容によって費用が大きくなりやすいため、購入価格だけで判断しないことが重要です。

2.建物に傾きがないか

築古戸建てでは、床の傾きも確認します。

内見したときに、「なんとなく歩きにくい」「家具が少し傾いている」「ドアが勝手に開く」といった違和感があれば注意が必要です。

ただし、床が傾いているからといって必ずしも建物全体に重大な問題があるとは限りません。

床だけの問題なのか、基礎や地盤などに原因があるのかによって対応は大きく変わります。

気になる場合は自己判断せず、専門家に確認してもらう方が安心です。

3.シロアリ・腐食を確認する

木造の築古戸建てで特に気をつけたいのがシロアリです。

床下を見ることができる物件なら、

  • 木材の腐食
  • シロアリ被害
  • 湿気
  • カビ
  • 基礎周辺

などを確認しておきます。

室内でも、床がフワフワする場所や沈む場所がないか歩いて確認してみましょう。

浴室、洗面所、キッチンなどの水回り周辺は湿気が発生しやすいので、特に注意したい場所です。

4.給排水設備の状態を見る

築古戸建てでは、建物そのものだけでなく給排水設備も重要です。

見た目がきれいにリフォームされていても、配管まで交換されているとは限りません。

可能であれば、

  • 水道を出す
  • トイレを流す
  • 排水速度を見る
  • 水漏れがないか確認する
  • 水圧を確認する

といったチェックをしておきます。

キッチンや洗面台の収納を開け、配管周辺に水漏れ跡や腐食がないかを見るのもおすすめです。

5.浴室・キッチン・トイレの交換が必要か

築古戸建てのリフォーム費用で大きな割合を占めやすいのが水回りです。

キッチン、お風呂、トイレ、洗面台をすべて交換すると、物件価格が安くても総投資額はかなり増えていきます。

重要なのは、新品にする必要があるかどうかを冷静に考えること。

賃貸物件の場合、必ずしもすべて新品である必要はありません。

清掃や部分補修で十分使える設備まで交換すると、利回りを下げる原因になります。

リフォーム費用の整理方法は、築古戸建てのリフォーム費用|購入前の考え方も参考になります。

6.外壁・屋根・雨どいを見る

室内をきれいにすることばかり考えがちですが、戸建てでは外回りの状態も非常に重要です。

確認したいのは、

  • 外壁の大きなひび
  • 塗装の劣化
  • 屋根の傷み
  • 軒裏
  • 雨どい
  • ベランダ
  • 基礎

などです。

外壁や屋根は面積が大きいため、修繕内容によってはまとまった費用が必要になります。

内見時には、室内を見る時間と同じくらい外から建物を見る意識を持っておくといいでしょう。

7.境界・越境を確認する

戸建てでは土地も一緒に購入するため、境界の確認も重要です。

例えば、隣家の屋根や雨どい、ブロック塀、樹木、エアコン室外機、配管などが境界を越えているケースがあります。

逆に、購入する物件側から隣地へ越境していることもあります。

物件価格や利回りだけではなく、土地や隣地との関係も購入前に確認しておきたいポイントです。

境界やインフラの詳しい確認方法は、築古戸建ての境界・インフラ・近隣環境|購入前の現地調査でも解説しています。

8.再建築できる物件か確認する

価格が極端に安い戸建てでは、再建築に制限があるケースもあります。

現在建物が建っているからといって、「将来、同じように建て替えられる」とは限りません。

再建築の可否は、将来売却するときの価格にも影響する可能性があります。

購入前には、不動産会社から説明を受けるだけでなく、気になる点があれば自治体などでも確認しておくと安心です。

9.周辺の賃貸需要を見る

どれだけ安い物件でも、借りる人がいなければ賃貸経営は成立しません。

購入前には物件だけでなく周辺も見ておきます。

例えば、

  • スーパー
  • コンビニ
  • 学校
  • 駅やバス停
  • 駐車場
  • 病院
  • 周辺の空き家

などです。

特に戸建て賃貸では、ファミリー世帯が入居するケースも多いため、生活のしやすさは重要です。

ポータルサイトで周辺の戸建て賃貸を検索して、「いくらくらいで募集されているか」「競合物件がどれくらいあるか」を見るだけでも参考になります。

物件価格が安くても総額は高くなる物件価格 250万+修繕 300万+諸費用総投資額で利回りを再計算買ってから分かる費用を減らす

10.物件価格ではなく「総額」で判断する

物件価格・修繕費・賃貸需要を比較して購入判断する大家
安い価格だけで決めず、修繕費と賃貸需要を含む総額で判断します。

築古戸建て購入で一番重要なのはここです。

例えば250万円の戸建てでも、

  • 購入諸費用
  • リフォーム
  • 残置物処分
  • 火災保険
  • 固定資産税
  • 募集費用
  • 防犯対策

などが必要になります。

そのため、物件価格=投資額ではありません。

購入前に、購入価格+諸費用+修繕費+入居募集までに必要な費用を計算します。

その総額に対して、想定家賃がいくら取れるのかを見ることが重要です。

表面利回りだけを見て「利回り20%だから買おう」と判断するのは危険です。

収支計算の基本は、表面利回りだけで選ばない|築古戸建ての収支シミュレーション入門も確認してください。

確認結果を3段階に分ける進む費用と原因が明確調査専門確認が必要見送る原因・出口が不明迷う項目は購入後ではなく契約前に解消

築古戸建ては「買ってから直す」より「買う前に見る」

築古戸建て投資では、安く買うことはもちろん重要です。

ただ、それ以上に重要なのが、購入後にどんな費用がかかるのかを、購入前に想像すること。です。

雨漏り、床の傾き、シロアリ、水回り、屋根、外壁など、複数の修繕が重なると、安く買えた意味がなくなってしまうこともあります。

逆に、建物の状態をある程度把握したうえで購入できれば、築古戸建ては比較的小さな資金から始められる魅力的な賃貸経営の方法の一つです。

「安いから買う」のではなく、「直すところを把握したうえで、それでも収支が合うから買う」という判断をしたいところです。

現地で見る場所を整理したい場合は、築古戸建ての内見で見るべき15項目|初心者大家向けチェックポイントも使ってください。

購入判断で避けたい特徴は、戸建て投資で失敗しやすい物件の特徴10選|購入前の見分け方にまとめています。

内見前に、候補物件を一次診断

所在地・販売価格・土地と建物の面積・建築年・間取り・駐車台数を入力し、内見前の検討材料を整理できます。無料・登録不要です。 診断は参考情報です。購入前には現地確認・修繕見積もり・法令や権利関係の調査も行いましょう。

無料戸建投資診断を使う

購入後は防犯・入居者対策も忘れずに

物件を購入してから入居者が決まるまで、一定期間空室になることがあります。

空室期間中は、郵便物や雑草などから「人が住んでいない家」と分かりやすくなるため、防犯対策も考えておきましょう。

空室中の戸建て賃貸の防犯対策7選|大家ができる対策を解説

入居後の利便性向上や鍵管理の負担軽減を考えるなら、戸建て賃貸にスマートロックは必要?大家目線でメリット・デメリットを解説も参考になります。

宅配需要への対応を考える場合は、戸建て賃貸に宅配ボックスは必要?大家目線でメリットと選び方を解説も確認してください。

物件を購入して終わりではなく、入居者に選ばれやすく、管理しやすい物件にしていくことも戸建て賃貸経営では大切です。

タイトルとURLをコピーしました