築古木造戸建てを購入するとき、雨漏りと並んで注意したいのがシロアリ被害です。
被害が床下や壁の中で進んでいると、内見で簡単に見つけられないことがあります。
購入後に柱、土台、床組みなどの修繕が必要になると、想定以上の費用がかかる可能性があります。
この記事では、築古戸建ての内見で確認したいシロアリ被害のサインと、購入前の調べ方をまとめます。
シロアリ被害が起こりやすい場所
シロアリは湿気が多く、木材に近づきやすい場所で被害が発生しやすくなります。
- 浴室・洗面所の周辺
- キッチンやトイレの配管周辺
- 玄関まわり
- 雨漏りしている壁や柱
- 床下の湿気が強い場所
- ウッドデッキや木製の物置
- 庭に放置された木材
水回りだけでなく、雨どいの破損や外壁のひびから水が入り、木部が湿っているケースにも注意が必要です。
1.床の沈み・フワフワ感
室内を歩いたときに床が沈む、フワフワする、局所的に柔らかい場所がある場合は注意します。
床材の劣化や湿気、根太の傷みなど別の原因もありますが、シロアリ被害の可能性も考えられます。
特に、浴室や洗面所、キッチン、玄関の近くは念入りに確認しましょう。
2.柱や木部を押したときの違和感
見えている柱、敷居、窓枠、玄関框などに、穴、変色、表面の浮きがないか見ます。
木部を軽く押したときに柔らかい、表面だけ残って内部が空洞のように感じる場合は、専門家の確認が必要です。
無理に傷つけることはせず、気になる場所を写真に残し、不動産会社へ質問しましょう。
3.蟻道がないか
蟻道とは、シロアリが光や乾燥を避けて移動するために作る、土のトンネルのようなものです。
基礎、束石、配管まわり、床下の木部などに、細長い土の筋がないか確認します。
蟻道らしいものを見つけても、その場で壊すと調査しにくくなるため、写真を撮って専門業者へ確認するのがおすすめです。
4.羽アリや羽が落ちていないか
窓際、玄関、浴室、照明の周辺などに、大量の羽や羽アリの死骸が残っている場合は注意します。
羽アリにはシロアリ以外の種類もいるため、見た目だけで判断するのは難しいことがあります。
発生した時期、場所、数が分かれば、売主や専門業者へ伝えましょう。
5.床下の湿気・カビ・腐食
床下点検口から確認できる場合は、土の湿り、カビ臭、木材の変色、腐食、水漏れがないか見ます。
床下が常に湿っていると、シロアリだけでなく木材腐朽菌による劣化も進みやすくなります。
配管からの水漏れ、地面からの湿気、換気不足、雨水の流入など、湿気の原因も合わせて考えることが大切です。

6.浴室・洗面所の傷み
古いタイル浴室では、タイルや目地のひびから水が入り、周辺の木部が傷んでいるケースがあります。
浴室入口の敷居、脱衣所の床、洗面台の下、配管周辺を確認します。
床が変色している、沈む、強いカビ臭がある場合は、表面だけでなく下地の状態も調べたいところです。
7.玄関と勝手口
玄関框、ドア枠、土間と木部の境目は、地面に近くシロアリが侵入しやすい場所の一つです。
勝手口や掃き出し窓の下も同じように確認します。
木部の穴、変色、浮き、土の筋がないか見ておきましょう。
8.外周の木材や植木
建物の外周に、廃材、切り株、段ボール、古い木製品が置かれていないか確認します。
ウッドデッキ、濡れ縁、木製フェンス、物置の床などもチェック対象です。
これらに被害があるからといって建物内部にも必ず被害があるとは限りませんが、周辺環境のリスクを判断する材料になります。
9.雨漏りや雨どいの不具合
雨漏りで柱や壁が濡れていると、シロアリや腐食のリスクが高まります。
屋根、外壁、軒裏、雨どい、ベランダなどに水の侵入口がないか確認してください。
雨漏りの確認方法は、築古戸建ての雨漏りを見抜くチェックポイントで詳しく解説しています。
10.過去の防除・修繕履歴
売主や不動産会社へ、過去にシロアリ被害があったか、防除工事をしたかを確認します。
- 施工日
- 施工範囲
- 使用した薬剤や工法
- 保証期間
- 被害部分の修繕内容
- 再発の有無
施工報告書、保証書、写真、領収書が残っていれば見せてもらいましょう。
防除済みでも、木材の被害部分が修繕されているとは限りません。
シロアリ調査を依頼した方がいいケース
- 床が沈む、傾く場所がある
- 蟻道らしいものがある
- 羽アリが発生した履歴がある
- 浴室や床下の湿気が強い
- 雨漏りや配管の水漏れがある
- 柱・土台の腐食が疑われる
- 過去の被害状況が分からない
気になる症状がある場合は、購入前に専門業者や建物調査の専門家へ相談するのがおすすめです。
売主側の無料点検だけでなく、必要に応じて買主側でも調査先を検討しましょう。
被害が見つかった物件は買わない方がいい?
シロアリ被害があるだけで、必ず購入を見送る必要があるとは限りません。
判断したいのは、
- 被害が現在進行中か
- 被害範囲を特定できるか
- 柱や土台など重要部分への影響
- 防除と修繕にかかる費用
- 湿気や水漏れの原因を解決できるか
- 修繕後も収支が合うか
です。
被害範囲が分からない、構造部分まで広がっている、原因となる湿気を解決できない場合は、慎重に判断した方がいいでしょう。
購入前に費用を分けて考える
シロアリ関係の費用は、防除工事だけではありません。
- 床下調査
- シロアリ防除
- 被害木材の交換・補強
- 床や壁の復旧
- 水漏れや雨漏りの修繕
- 床下換気や湿気対策
が必要になる可能性があります。
修繕費の整理方法は、築古戸建てのリフォーム費用|購入前の考え方も参考にしてください。
内見前に、候補物件を一次診断
所在地・販売価格・土地と建物の面積・建築年・間取り・駐車台数を入力し、内見前の検討材料を整理できます。無料・登録不要です。 診断は参考情報です。購入前には現地確認・修繕見積もり・法令や権利関係の調査も行いましょう。
まとめ|症状だけでなく湿気の原因まで確認する
築古戸建てのシロアリ確認では、床の沈み、木部の傷み、蟻道、羽アリ、床下の湿気などを見ます。
被害が見つかった場合は、防除だけでなく、腐食した木材の修繕や湿気の原因解決まで含めて考えることが重要です。
内見全体の確認項目は、築古戸建ての内見で見るべき15項目も使ってください。
購入前の注意点は、築古戸建てを買う前に確認したい10の注意点にまとめています。
専門家の調査と見積もりを使い、必要費用を含めても収支が合うかを判断しましょう。

