空室を久しぶりに見に行ったとき、洗面所やキッチン、浴室から下水のようなにおいを感じることがあります。掃除をしていても臭う場合は、排水口の汚れだけでなく、排水トラップの水が減っている可能性があります。
この記事では、戸建て賃貸の空室巡回で大家が確認したい排水口と通水のポイントをまとめます。
空室の排水口が臭いやすい理由
洗面台やキッチン、浴室、洗濯機置き場などの排水口には、下水管からのにおいや虫の侵入を抑えるために「排水トラップ」があります。トラップの中にたまった水がふたの役割をする仕組みです。
人が住んでいれば日常的に水を使うため、この水は保たれます。しかし空室では長期間水を使わないため、少しずつ蒸発します。水が減ると下水管側の空気が室内へ上がりやすくなり、においの原因になります。
巡回時に通水したい場所
空室を巡回したら、次の場所を順番に確認します。
- キッチンのシンク
- 洗面台
- 浴室の排水口
- 洗濯機用の排水口
- トイレ
- 屋外の水栓や使っていない流し台
蛇口がある場所は水を流し、排水口しかない場所は少量の水をゆっくり注ぎます。勢いよく大量に流すよりも、水漏れや排水の詰まりがないかを見ながら確認するのが大切です。
大家ができる通水チェックの手順
1.水を流す前に周囲を見る
収納扉の中、給水管の接続部、床の変色、カビ、異臭を確認します。すでに漏水の跡がある場合は、むやみに水を流さず専門業者へ相談します。
2.蛇口を少しずつ開ける
長期間使っていない設備は、最初から全開にせず少量から流します。水の色やにおい、蛇口のぐらつき、接続部からの漏れを確認します。
3.排水の流れを見る
水がたまる、ゴボゴボと大きな音が続く、排水口から逆流する場合は、詰まりや配管の不具合が考えられます。市販薬剤を何度も使う前に、原因を確認できる業者へ相談したほうが安全です。
4.水を止めた後も確認する
蛇口を閉めたら、洗面台やシンク下の配管、床、壁際をもう一度見ます。少量の漏れは水を流した直後にしか見つからないことがあります。
においが消えないときの確認ポイント
通水してもにおいが残る場合は、排水口の汚れ、排水ホースのずれ、接続部のすき間、トラップや配管の不具合なども考えられます。換気だけでごまかさず、どの場所から臭っているかを切り分けます。
塩素系と酸性の洗剤を混ぜるのは危険です。薬剤を使う場合は製品表示を守り、原因が分からない場合や配管を外す必要がある場合は専門業者へ任せます。
通水は空室巡回のチェック項目に入れる
通水は一度やれば終わりではありません。季節や室温、物件の状態によって水の減り方が変わるため、定期巡回のたびに確認できる形にしておくと安心です。
巡回日、通水した場所、漏水の有無、におい、排水の状態を写真と一緒に残しておくと、前回との変化にも気づきやすくなります。
巡回全体の確認項目は、空室巡回で見る15項目と記録の残し方もあわせて確認してください。持ち物を準備するときは、空室巡回の持ち物リストも参考になります。
まとめ
空室の排水口のにおいは、排水トラップの水が減ることで起こる場合があります。巡回時はキッチン、洗面台、浴室、洗濯機置き場、トイレを順番に通水し、水漏れや排水の異常も一緒に確認します。
原因がはっきりしないにおい、逆流、漏水がある場合は、無理に分解せず専門業者へ相談しましょう。小さな確認を定期的に続けることが、空室を良い状態で保つことにつながります。

