賃借人の退去時に大家が確認すること|立ち会い・鍵返却・原状回復のチェックリスト

賃借人の退去後に室内をチェックリストで確認する戸建て大家 賃貸経営・入居中の管理

賃借人の退去時は、室内の傷や汚れだけでなく、鍵の返却、残置物、設備の動作、メーター、今後の募集準備まで確認する必要があります。

その場で費用負担を決めることより、契約書と入居時の記録を用意し、現況を写真とメモで残すことが大切です。この記事では、戸建て大家が退去前から募集再開までに確認したい項目を順番に整理します。

退去確認の前に準備するもの

  • 賃貸借契約書と特約の内容
  • 入居時の写真、チェックシート、設備一覧
  • 貸し出した鍵の本数と種類が分かる記録
  • スマートフォン、筆記用具、メジャー、ライト
  • 電気・水道を確認できる状態

管理会社へ任せている場合も、退去立ち会いの担当者、写真の共有方法、見積もりを取る範囲を事前に確認しておくと行き違いを減らせます。

退去当日の基本的な流れ

1. 退去日と鍵の返却を確認する

玄関鍵だけでなく、勝手口、物置、郵便受け、宅配ボックスなどの鍵も対象です。複製鍵の有無も確認し、返却された本数を記録します。空室期間の鍵管理は空室の鍵管理で確認したいポイントも参考にしてください。

2. 室内外を一緒に確認する

玄関から各部屋、水回り、収納、窓、設備、庭や物置の順に回ると確認漏れを防ぎやすくなります。傷や汚れは、部屋全体が分かる写真と近接写真をセットで残します。

3. 確認した事実を記録する

傷の原因や費用負担をその場で断定せず、「どこに、どの程度の状態があるか」を記録します。賃借人と認識が異なる点があれば、その違いもメモしておきます。

退去時チェックリスト

  1. 残置物:室内、収納、床下収納、屋外、物置、郵便受けに私物が残っていないか
  2. 壁・天井:穴、傷、汚れ、剥がれ、結露跡、カビ、臭いがないか
  3. 床・畳:へこみ、傷、変色、水濡れ、焦げ、家具跡がないか
  4. 建具:ドア、襖、障子、網戸、窓、鍵が正常に動くか
  5. 水回り:蛇口、排水、トイレ、浴室、給湯器に漏れや詰まりがないか
  6. 設備:照明、換気扇、エアコン、インターホン、火災警報器などの有無と状態
  7. 屋外:庭、外構、物置、ベランダ、雨どい周辺に残置物や破損がないか
  8. メーター:電気・ガス・水道の数値や停止手続きの状況
  9. 鍵:貸与したすべての鍵が返却されたか
  10. 記録:日付が分かる写真・動画とチェックシートを保存したか

通常損耗と賃借人負担をその場で決めない

一般的には、時間の経過による変化や通常の使用で生じる損耗は賃貸人側、賃借人の故意・過失や通常と異なる使い方による損傷は賃借人側の負担となり得ます。ただし、実際の判断は契約内容、特約、入居期間、損傷の原因や範囲によって変わります。

国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公開しています。入居時と退去時の状態を比較し、契約書とガイドラインを確認してから整理しましょう。判断が難しい場合は、管理会社や専門家へ相談する方が安全です。

写真と記録を残すコツ

  • 各部屋の入口から全景を撮る
  • 傷や汚れは位置が分かる引きの写真も撮る
  • メジャーや硬貨を添えて大きさを残す
  • 設備は型番と動作状態を記録する
  • ファイル名やフォルダー名に物件名と退去日を入れる

退去確認後に進めること

  1. 鍵交換や防犯上の確認
  2. 修繕箇所の整理と見積もり取得
  3. 清掃・消臭・残置物処理
  4. 設備の修理または交換
  5. 室内写真の撮影と募集条件の見直し
  6. 募集サイトや仲介会社への掲載依頼

清掃範囲の決め方は空室の清掃手順と業者へ任せる判断、募集前の印象づくりは内見前に大家が確認したいポイントにつなげて確認できます。

まとめ

退去時に大切なのは、費用負担を急いで決めることではなく、鍵、残置物、室内外、設備、メーターを順番に確認し、入居時の状態と比較できる記録を残すことです。

退去確認が終わったら、修繕と清掃の優先順位を決め、次の募集準備へ進みます。チェック方法を決めておけば、確認漏れや原状回復をめぐる行き違いを減らしやすくなります。

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