築古戸建ての内見では、照明が点くかどうかだけでなく、分電盤、契約容量、コンセント、配線の状態も確認したいポイントです。
古い電気設備をそのまま使うと、ブレーカーが頻繁に落ちる、エアコンを増設できない、漏電や火災のリスクがあるなど、入居後のトラブルにつながる可能性があります。
購入後に配線を広範囲で更新する場合、壁や天井の工事も必要になることがあります。
この記事では、築古戸建てを購入する前に確認したい電気設備のチェックポイントを解説します。
築古戸建てで電気設備を確認する理由
建築当時より、現在の家庭では多くの電気製品を使います。
- エアコン
- 電子レンジ
- IH調理器
- 温水洗浄便座
- ドライヤー
- パソコン・通信機器
古い設備では容量や回路数が不足し、同時使用に対応できないことがあります。

1.分電盤の状態を見る
分電盤の設置場所を確認し、扉やカバーの破損、焦げ、変色、異音がないか見ます。
回路の表示があり、どのブレーカーがどの部屋や設備につながるか分かると管理しやすくなります。
極端に古い分電盤や、空き回路がない場合は、交換や増設を検討します。
2.漏電ブレーカーの有無
分電盤に漏電ブレーカーが付いているか確認します。
漏電ブレーカーは、漏電を検知したときに電気を遮断し、感電や火災のリスクを抑える役割があります。
見分け方や動作確認が分からない場合は、電気工事業者へ相談しましょう。
3.契約容量と主幹ブレーカー
現在の契約アンペアや主幹ブレーカーの容量を確認します。
容量が小さいと、エアコン、電子レンジ、ドライヤーなどを同時に使ったときにブレーカーが落ちやすくなります。
容量を増やすには、電力会社への手続きだけでなく、引込線や分電盤の工事が必要になる場合があります。
4.回路数と専用回路
エアコン、電子レンジ、IH、温水洗浄便座などは、専用回路が必要または望ましい場合があります。
各部屋へエアコンを設置する予定なら、設置場所の近くに適切なコンセントと専用回路があるか確認します。
回路数が不足すると、分電盤から新しい配線を引く工事が必要です。
5.コンセントの数と位置
各部屋のコンセントを見て、数、位置、破損、ぐらつき、焦げ跡を確認します。
延長コードやたこ足配線に頼らないと生活できない配置では、入居後の不便や安全面の問題につながります。
キッチン、洗面所、トイレ、エアコン設置場所は特に確認しましょう。
6.コンセントの形状と接地
エアコンや一部の家電では、電圧やプラグ形状が合うコンセントが必要です。
洗濯機、電子レンジ、温水洗浄便座などでは、アース端子の有無も確認します。
見た目だけで電圧や配線状態を断定せず、必要に応じて電気工事業者へ測定を依頼してください。

7.照明・スイッチをすべて操作する
電気が使用できる場合は、各部屋、廊下、階段、玄関、外灯の照明を操作します。
- 点灯しない
- ちらつく
- スイッチが熱い
- 異音がする
- 焦げたにおいがする
場合は使用を止め、専門家へ確認しましょう。
電球切れだけなのか、器具や配線の不具合なのかを分けて考えます。
8.配線の露出・増設跡
壁や天井を這う露出配線、継ぎ足し、テープで補修された箇所がないか見ます。
過去のDIYや増改築で、配線が適切に施工されていない可能性もあります。
屋根裏、物置、増築部分、屋外設備の配線は特に注意して確認します。
9.エアコン用設備
エアコンを設置する部屋では、専用コンセント、電圧、配管穴、室外機置場を確認します。
古いエアコンが残っている場合は、製造年、動作、リモコン、冷暖房能力を見ます。
撤去・交換費用だけでなく、専用回路やコンセント工事の費用も見込みましょう。
10.キッチンの電気容量
キッチンでは、冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、電気ケトルなどを同時に使います。
コンセントが少ない、同じ回路に集中している場合は、ブレーカーが落ちやすくなります。
IH調理器へ変更するなら、対応する電源と配線工事の可否を確認します。
11.水回りの電気設備
洗面所、浴室周辺、トイレなどでは、水気と電気が近くなります。
換気扇、洗濯機、温水洗浄便座、洗面台照明のコンセントや配線を確認します。
変色、錆、カバーの破損、アース不足が気になる場合は、使用前に点検を依頼しましょう。
12.屋外配線と外灯
玄関灯、センサーライト、物置、庭、駐車場などの屋外配線を確認します。
屋外用ではない配線器具、破れたケーブル、防水カバーの破損、垂れ下がった配線がないか見ます。
防犯設備を増設する予定なら、電源と設置場所をリフォーム前に決めると効率的です。
13.電気メーターと引込線
屋外の電気メーター、引込線、建物への取付部分を地上から確認します。
破損、錆、樹木との接触などが気になる場合は、電力会社や電気工事業者へ相談します。
危険なので、引込線やメーターには触れないでください。
14.増築部分の電気設備
増築された部屋や後付けの物置では、電気工事がどのように行われたか確認します。
既存回路から無理に分岐している、屋外用延長コードで電源を取っているなどの状態は注意が必要です。
増築図面や工事記録があれば、配線と合わせて確認しましょう。
15.売主へ修繕履歴を聞く
- 分電盤を交換した時期
- 配線を更新した範囲
- 契約容量を変更したか
- ブレーカーが落ちた履歴
- 漏電や停電の履歴
- 増築・設備追加時の工事内容
を確認します。
領収書、工事見積書、配線図が残っていれば見せてもらいましょう。

専門業者へ点検を依頼したいケース
- 分電盤が古く、漏電ブレーカーが見当たらない
- 焦げ跡や異臭がある
- ブレーカーが頻繁に落ちる
- 露出配線や不自然な増設が多い
- エアコン用の専用回路がない
- 増築部分の施工状況が分からない
- 大幅な容量増加を予定している
電気工事は資格が必要な作業があります。配線や分電盤を自分で触らず、専門業者へ相談しましょう。
工事費は仕上げの復旧まで考える
新しい配線を壁や天井の中へ通す場合、内装の解体と復旧が必要になることがあります。
リフォーム前に必要なコンセントや専用回路を決め、クロスや天井工事と同時に進めると効率的です。
費用の整理方法は、築古戸建てのリフォーム費用|購入前の考え方も参考にしてください。
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まとめ|現在の生活に足りる容量と回路を確認する
築古戸建ての電気設備は、照明が点くだけで問題ないとは限りません。
分電盤、漏電ブレーカー、契約容量、回路数、コンセント、エアコン用電源、露出配線まで確認します。
内見全体の確認項目は、築古戸建ての内見で見るべき15項目も使ってください。
購入前の注意点は、築古戸建てを買う前に確認したい10の注意点にまとめています。
入居者が使う家電と追加予定の設備を想定し、内装工事前に必要な電気工事を見積もることが大切です。

