空室巡回では、現地に着いてから「懐中電灯を忘れた」「記録する物がない」と気付くと、確認できる範囲が狭くなります。毎回違う道具を持っていくより、基本セットを決めておくほうが短時間でも同じ品質で点検できます。
この記事では、戸建て賃貸の大家が空室巡回へ持っていきたい道具を、記録・安全確認・簡易対応の3つに分けて整理します。大がかりな修理道具ではなく、現地の状態を安全に確認して次の対応を決めるための持ち物が中心です。
持ち物は3つの役割に分ける
道具を増やし過ぎないコツは、「記録する」「安全に見る」「その場を整える」の3つに分けることです。修理まで一度に済ませようとすると荷物が重くなり、巡回そのものが続きにくくなります。
- 記録する物:スマートフォン、チェックリスト、筆記具
- 安全に見る物:ライト、手袋、室内履き、マスク
- その場を整える物:ウエス、ゴミ袋、養生テープ、予備電池
毎回持っていきたい基本セット
- スマートフォン:写真、動画、日時、メモを一つに残す
- 紙またはデジタルの巡回チェックリスト
- 小型のLEDライトと予備電池
- 作業用手袋と使い捨て手袋
- 室内履きまたは使い捨てのシューズカバー
- メジャー:破損範囲や交換部品の寸法を測る
- ウエス、ウェットシート、小さなゴミ袋
- 筆記具、養生テープ、油性ペン
ライトは昼間でも床下収納、分電盤まわり、収納内部、軒下などの確認に役立ちます。スマートフォンのライトだけに頼ると、撮影と照明を同時に行いにくいため、小型ライトを別にしておくと便利です。
物件の状態に合わせて追加する物
湿気やにおいが気になる物件
- 温湿度計
- 不織布マスク
- 窓やサッシの水分を拭く吸水クロス
- 記録用の付箋
庭・外周も確認する物件
- 滑りにくい靴
- 剪定ばさみではなく、まず状態を確認するための軍手とゴミ袋
- 双眼鏡またはズーム撮影できる端末
- 虫よけ
通水を行う物件
- バケツまたは折りたたみ容器
- 雑巾
- 排水口まわりを確認するライト
- 水漏れ箇所を示すための養生テープ
物件ごとの追加品は、巡回記録の末尾に残しておくと次回の忘れ物を防げます。
専用バッグを一つ作る
基本セットを毎回集めるのではなく、空室巡回専用のバッグへ入れておくと準備時間を減らせます。使った消耗品と電池だけを帰宅後に補充し、バッグごと玄関付近に保管します。鍵は紛失リスクがあるため、バッグへ入れっぱなしにせず、貸出記録と一緒に別管理します。
持ち物を固定すると、巡回時の写真や記録もそろいやすくなります。詳しい確認項目は空室巡回チェックリストと組み合わせると使いやすくなります。
持っていかないほうがよい物
- 用途を決めていない大型電動工具
- 一人では安全に扱えない高い脚立
- 成分や使用場所を確認していない強い薬剤
- 濡れた場所で使う電気工具
- 現地に置き忘れやすい大量の合鍵
巡回は異常を見つける作業です。高所、電気、ガス、構造部、広い漏水など、危険や専門判断が伴う作業は写真と位置を記録し、専門業者へつなぎます。
出発前と帰宅後の確認
- スマートフォンを充電したか
- 鍵の受け渡しと返却方法を確認したか
- 天候と現地の足元を確認したか
- チェックリストを物件ごとに用意したか
- 使用した消耗品を補充したか
- 写真と点検結果を物件名・日付ごとに保存したか
国土交通省も、空き家は定期的な点検に加えて換気、通水、庭や郵便物の管理が必要と案内しています。管理が難しい場合は無理をせず、管理業者や修繕業者の利用も検討します。国土交通省「空き家の管理のやり方」
まとめ
空室巡回の持ち物は、数を増やすより基本セットを固定することが大切です。スマートフォン、チェックリスト、ライト、手袋、室内履き、メジャー、清掃用品を中心にし、物件の状態に応じて温湿度計や通水用品を追加します。
既存の戸建て大家が持っておきたい便利グッズ10選も参考に、使う頻度の高い物からそろえていきましょう。
巡回用の温湿度計
湿気や結露を感覚だけで判断しないため、巡回バッグに小型の温湿度計を入れておくと記録しやすい。タニタ TT-558は卓上・壁掛け・マグネットに対応するため、巡回時の測定にも室内への継続設置にも使いやすい候補だ。
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